製品情報
セミナー・講演会
FAQ
製品情報
セミナー・講演会
FAQ
製品情報
セミナー・講演会
FAQ
製品情報
セミナー・講演会
FAQ
製品情報
セミナー・講演会
FAQ
製品情報
セミナー・講演会
FAQ

ホーム > ゼポジア・臨床成績 > 海外第Ⅲ相OLE試験(RPC01-3102試験)TRUE NORTH OLE(中間解析)

中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象とした海外第Ⅲ相オープンラベル継続投与試験[中間解析](海外データ)

「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は電子添文をご参照ください。

社内資料:海外第Ⅲ相オープンラベル継続投与試験(RPC01-3102試験)[True North OLE試験]
Danese S, et al.:J Crohns Colitis. 2024;18:264-274
[利益相反]本試験はBristol-Myers Squibb社により実施された。著者に同社より講演料、コンサルティング料等を受領している者、同社の社員が含まれる。

試験概要 | 有効性 | 安全性

(1)試験概要

目的

中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)を有する患者を対象に、ゼポジア0.92mgを継続投与したときの長期の安全性及び有効性を検討する。

試験デザイン

多施設共同オープンラベル継続投与試験

試験デザインの図

https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

a TNF阻害薬の使用歴及びステロイド使用(あり/なし)により層別化
b 臨床的改善(3項目によるMayoスコアがベースラインから2ポイント以上かつ35%以上減少し、直腸出血サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少又は直腸出血サブスコアが1ポイント以下)が認められた患者
c 疾患再燃は、部分的Mayoスコアが投与10週時点の値と比較して2ポイント以上上昇、かつ部分的Mayoスコアの絶対値が4ポイント以上、かつ内視鏡所見サブスコアが2ポイント以上と定義(他の原因は除外)
d 臨床的改善による維持療法を完了し、その後OLEに移行した患者のみを対象とした
e データカットオフ時点で、全患者がOLE期間(94週間)のゼポジア投与を完了していたか、完了前に中止していた
f 先行試験(52週間)とOLE期間(94週間)にゼポジアを投与された合計期間

対象

先行試験で52週間のゼポジア0.92mg投与後に臨床的改善を達成した患者131例

試験方法

導入期(10週間)、維持期(42週間)、追跡調査期間(2年間、少なくともOLE94週まで)
ゼポジアを導入期の1~4日目に0.23mg、5~7日目に0.46mg、以降は0.92mgを1日1回経口投与した。OLE組み入れ後も引き続き0.92mgを1日1回経口投与した。

評価項目

OLE投与46週時点及び投与94週時点の3項目によるMayoスコアに基づく臨床的寛解率、臨床的改善率、内視鏡的改善率、粘膜治癒率、ステロイドフリー寛解率、完全Mayoスコア、部分的Mayoスコア、組織学的寛解率、直腸出血サブスコア、排便回数サブスコア

[薬力学]

臨床検査値(リンパ球絶対数) 等

[安全性評価項目]

有害事象 等

解析計画

本試験はオープンラベル試験であり、対照群が設定されていないため、全データを要約し、正式な仮説検定は実施しなかった。
評価項目についてOC解析及びNRI解析を用いて要約した。直腸出血サブスコア、排便回数サブスコア、完全Mayoスコア、部分的Mayoスコア、リンパ球絶対数の平均値の推移について、OC解析を用いて要約した。また、内視鏡所見サブスコア又は直腸出血サブスコア、排便回数サブスコアは臨床的寛解達成者、臨床的改善達成者(寛解なし)、臨床的改善達成者ごとにOLEベースラインとOLE投与5週時、10週時、16週時及び22週時に評価、その後はOLE投与94週まで12週間隔で評価した。
リンパ球絶対数は、OLEベースラインとOLEの投与10週時、16週時及び22週時に評価、その後は少なくともOLE94週まで12週間隔で評価した。NRI解析では、各評価時点でゼポジアの治療を完了した患者又は治療を中止した患者を評価対象とした。
欠測値はノンレスポンダー補完(NRI)法を用いて補完した。
データカットオフ時(2022年1月10日)に組織学的データが入手できなかった患者は、組織学的寛解及び粘膜治癒の評価項目であるNRI解析に含めなかった。OC解析では、各評価時点でデータが入手できた患者のみを評価対象とし、欠測値は補完しなかった。安全性は安全性解析対象集団を用いて評価した。有害事象、特に注目すべき有害事象及び臨床検査値の発現率をまとめた。注目すべき有害事象は、S1P1の調節により生じると考えられる有害事象と定義した。注目すべき有害事象は、徐脈、心伝導異常(第2度以上の房室ブロック)、黄斑浮腫、悪性腫瘍、重篤な感染症又は日和見感染症などを規定した。試験期間中のゼポジアの曝露量を調整して曝露期間で調整した発現率(EAIR)/100人・年を算出した。

https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

OLE:open label extension、OC:observed case、NRI:non responder imputation

有効性評価(寛解、改善、治癒)の定義
解析計画の表

3項目によるMayoスコア:直腸出血サブスコア、排便回数サブスコア及び内視鏡所見サブスコアの合計

(2)患者背景

患者背景の表
a: 臨床的寛解[3項目によるMayoスコアで、直腸出血サブスコアが0、排便回数サブスコアが1ポイント以下(及び排便回数サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少)、かつ内視鏡所見サブスコアが1ポイント以下(脆弱性なし)]が認められた患者
b: 臨床的改善(3項目によるMayoスコアがベースラインから2ポイント以上かつ35%以上減少し、直腸出血サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少又は直腸出血サブスコアが1ポイント以下)が認められた患者
c: ヤヌスキナーゼ阻害薬のみを投与された臨床的寛解患者3例を除く

(3)有効性

1)

OLE投与46週時点(ゼポジア投与後、計98週)、OLE投与94週時点(ゼポジア投与後、計146週)の有効性[有効性評価項目]

OLE投与46週時点(ゼポジア投与後、計98週)、OLE投与94週時点(ゼポジア投与後、計146週)の臨床的寛解率、臨床的改善率、ステロイドフリー寛解率、内視鏡的改善率、組織学的寛解率、粘膜治癒率は以下のとおりでした。

有効性の図表

OC解析

臨床的寛解率 3項目によるMayoスコアで、直腸出血サブスコアが0、排便回数サブスコアが1ポイント以下(及び排便回数サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少)、かつ内視鏡所見サブスコアが1ポイント以下(脆弱性なし)となった患者の割合
臨床的改善率: 3項目によるMayoスコアがベースラインから2ポイント以上かつ35%以上減少し、直腸出血サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少又は直腸出血サブスコアが1ポイント以下となった患者の割合
ステロイドフリー寛解率: 12週間以上のステロイド非投与での臨床的寛解が認められた患者の割合
内視鏡的改善率: 内視鏡所見サブスコアが1ポイント以下(脆弱性なし)となった患者の割合
組織学的寛解率: Geboesカテゴリスコアが2.0未満となった患者の割合
粘膜治癒率: 内視鏡所見サブスコアが1ポイント以下(脆弱性なし)、かつGeboesカテゴリスコアが2.0未満となった患者の割合

2)

直腸出血サブスコア、排便回数サブスコア[有効性評価項目]

ゼポジア0.92mg投与52週時点からOLE期終了までの直腸出血サブスコア、排便回数サブスコアの変化量は以下のとおりでした。

有効性の図

(4)薬力学

OLE期の各時点でのゼポジア0.92mg群のリンパ球絶対数

OLE期の各時点でのゼポジア0.92mg群のリンパ球絶対数は以下のとおりでした。True Northベースライン時は 1.92×109/L、OLE開始時は0.67×109/Lでした。

有効性の図

(5)安全性

データカットオフ[2022年1月10日]時点までのゼポジアの有害事象※1発現頻度は83.2%(109/131例)でした。
10%以上にみられた主な有害事象は、リンパ球減少症が16%(21例)、COVID-19、関節痛が各13%(17例)、高血圧が12.2%(16例)、頭痛11.5%(15例)、リンパ球数減少10.7%(14例)でした。
重篤な有害事象は24例に認められ、内訳はCOVID-19肺炎3件、虫垂炎、貧血が各2件、異型肺炎、肛門膿瘍、ノロウイルス性胃腸炎、前庭神経炎、基底細胞癌、肺の悪性新生物、子宮平滑筋腫、神経痛、失神、白内障、完全房室ブロック、冠動脈疾患、心膜炎、高血圧クリーゼ、痔瘻、腸出血、胆石症、自然流産、妊娠、突然死、脳振盪、挫傷、頚部損傷、処置後出血、交通事故が各1件でした。
投与中止に至った有害事象は8例に認められ、内訳は帯状疱疹2件、肺の悪性新生物、リンパ球減少症、特発性頭蓋内圧亢進症、腹痛、排便回数増加、直腸出血、卵巣嚢胞、突然死が各1件でした。
突然死1例が報告されましたが原因は不明で、治験責任医師によりゼポジアとの関連性は低いと判断されました。
特に注目すべき有害事象は、重篤な感染症6.1%(8例)、帯状疱疹※25.3%(7例)、悪性腫瘍2.3%(3例)、徐脈0.8%(1例)、完全房室ブロック0.8%(1例)、黄斑浮腫0.8%(1例)でした。
※1: J-True Northと異なり有害事象での集計である。データカットオフ[2022年1月10日]までのデータを収集した。
※2: 安全性の注意喚起のため紹介した。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

True North先行試験開始時から本解析のデータカットオフ(2022年1月10日)までのデータを収集した。

a : 総人年は、初回投与時から最終投与日までの各患者の総投与年数と定義した。
b : EAIRは、患者数/100人・年として算出した。
c : 同一患者に頻回排便及び直腸出血が認められた。
d : 原因及び状況は不明であったが、ゼポジア投与との関連性は低いと判断した。
e : ALCが0.2×109/L未満の重篤な感染症は報告されなかった。
f : 安全性の注意喚起のため紹介した。重篤な症例は報告されなかった。
g : 徐脈はTrue North導入期間の1日目に発現し、軽度かつ非重篤であり、治療中断又は入院を必要としなかった。7日目に回復した。
h : ゼポジアを3年間投与した1例に、心伝導系周辺の動脈硬化性疾患に関連すると考えられる房室ブロックが発現した。治療は中断せず、ゼポジアとの関連性は低いと判断した。
i : 黄斑浮腫は1例に認められたが、黄斑浮腫に関連する合併症等のリスク因子は認められなかった。軽度かつ非重篤と判断し、ゼポジアの投与を中止した。
j : 発現割合が5%以上と定義した。
k : 検査値が標準的な参照範囲から外れた場合は、中央検査室によってフラグが立てられた。研究者らは、検査値が有害事象に該当するかどうかを決定した。有害事象に該当する検査値はこの表に報告されている。
l : 52週間のTrue North試験はパンデミック前に終了していたため、期間中にCOVID-19事象は発生しなかった。
m: 高血圧患者16例のうち、ベースライン時に収縮期血圧及び拡張期血圧が上昇していたのは15例、正常血圧は1例であった。高血圧症例はいずれもゼポジアの投与を中断又は中止することなく管理可能であった。高血圧症例はいずれも非重篤(軽度11/16例、中等度5/16例)であり、大半(15/16例)はゼポジアとの関連性は低いと考えられた。
n : 発現割合が3%以上と定義した。